学校の宿題が本当に必要か

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「学校の宿題は本当に必要か?」みなさんこのようなことを一度か二度思ったことはないでしょうか?私は古い時代の人間なので、自身が学生のとき、親から「学校の先生のいうことは絶対。宿題は先生が生徒のためを思って出してくれているのだからやるのは当たり前。勉強できることが幸せだと思わなくてはいけない。」と教えられてきました。確かに、勉強ができることは幸なことですし、何も明確にすることがないのであれば、宿題は絶対やらなくてはならないものだと私も思います。

大学でも、もちろん授業をより円滑に進めるために宿題を出します。そこで、やってこない生徒がいると授業の進捗に影響が出てしまうので、やってくるのは当たり前だと思います。(また、やってこなくてもわかる実力をつけている必要があると思いまうす。)しかし、ここ何年か自身の子供たちをみて本当に宿題に意味があったのだろうかと思うときあります。

私の娘は、中学時代、息子と比べると断然、品行方正、成績優秀の特に何も問題のない学生でした。学校の宿題や塾の宿題はすべてこなし、そこそこの成績をとり高校受験をしました。しかし、第一志望校の都立高校には落ちてしまい、滑り止めの大学がある附属高校に進学しました。親としては、そのまま附属の大学に進学してもよいと思っていましたし、他大学に進学してもよいと考えていましたので、特に何も考えず学費が安いという関係で娘をその学校に通わせることに決めました。それが、なぜか都立受験を終えた瞬間に「私、物理学者になるから東大行くわ。」と言い出し、その日から勉強を始めたのです。
兄から受け継いだ参考書やノートを開いて、一生懸命勉強し始めました。しかし、彼女が求めている物理には自身の数学力や物理の理解度はからっきしで、現実と戦っていたように思います。そして、学校が始まってから、中学時代あんなにまじめに学校の宿題をこなしていた娘が私と妻を呼び出して「国語の古典の宿題と英語のこの先生の宿題は、私にとって無意味だと思う。あと、数学は、私は基礎問題もできるようになってないのに応用問題まで大量に出されても無理だし、無意味だからやらないね。それより、物理と基礎数学とTOEICのために勉強時間取りたいから、先生に呼び出されても、本人に任せるって言って。」と告げてきました。私はとても驚きました。そして、さすがに最初はちゃんと宿題もやりなさいと言って、叱り、宿題をやらせるようにしました。

しかし、とうとう高校2年になり夏休み前に本人が「もう本当にやばいから、宿題なんてやってたらMARCHも受からなくなっちゃう。学校の宿題は、全部内部進学の人の救済処置なんだよ。私には必要ない!もちろん、自分で必要がある科目の宿題に関してはやるけど、それ以外はやってらんない。その代りクラスのみんながやる倍以上の勉強量をするから宿題はしないから。」と言ってきました。

そこまで言い切った娘に、私は宿題の状況を聞き、本当に娘に必要ないか私でわかる範囲でみて、了承を出しました。そして、宿題をやらない故を学校の先生がたに説明してきなさいと伝えました。その後、娘はその夏休みを使い数学ⅠAⅡBの基礎問題集を終わらし、センター模試で偏差値55は数学で出せるように持っていきました。また、物理もその夏から大学物理を始めたらしく辛そうでしたが必死に勉強していました。娘は結果として大学では、東大に行くことができず、青学の電気電子工学科に行きましたが、本当に物理を学びたかったのでしょう、物理学科の授業に潜りこんで単位を取得し、授業に入れない科目は自身で勉強し、晴れて大学院から東大の理物に行きました。

この経験を振り返ってみると、娘は学校の宿題をやらなくなった高校2年から飛躍的にしっかりと勉強するようになったと思います。自身が勉強した内容もしっかりと、人に伝えられるようになりましたし、授業で聞いた内容に関してもよく考え、復習するようになったともいいます。つまり、宿題は何も目標がないのであればやったほうが良い、目標がありその目標に沿っている宿題であればやったほうが良い、目標がありその目標に沿っていない宿題であればやらないほうが良いということではないでしょうか。

余談ですが、高校2年のときに娘が宿題をやらない宣言をし、それをちゃんと認め、本人が自学したノートを提出することで宿題点の10点中8点をくれたのは、担任が担当していた数学Ⅱと物理だったそうです。他の科目の先生とは、認めてくれなかったらしく夏明けに学校で、すべて赤ペンで答えを書いて提出したそうです。私は、その話を聞いて2人だけでも先生が娘の味方になってくれたことがとてもよかったなと考えています。家族以外に娘をサポートしてくれる大人がいてくれて本当に良かったです。

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