ある生徒がサラリーマンになったときの話

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私はサラリーマンになった時下記のように考えていました。

  1. 残業はたくさんしてはいけない
    だらだら残業するのではなく、決められた時間でしっかり予定を立て、その時間に仕事を終わるように頑張る。だらだら残業するなんてダメだ。それに、これからは女性も社会進出することが求められていて慢性的な残業をしているのは会社にとってもマイナスだ。
  2. これからは年功序列より実力主義だ!
    これからは実力主義の世の中だから実力があれば会社で上に行けるんだ。
  3. それなりに大手企業に入ればそこそこの暮らしが出来るんだ!
    普通に結婚して子供を都内で育ててやっていくぐらい普通にできるだろう。


 しかし、現実は大きく違いました。仕事が終わると次の仕事を渡される。それが嫌なので、さらに次の解決策まで先回りすると重箱の隅をつつかれたような指摘をされる。最初はできない自分が悪いと思っていたのだがどうもそうではなさそうだ。定時で上がらせるぐらいなら何でもいいから何かをやらせたいみたいだ。さらには、休日まで働かせようとしてくる。なぜだ?私のことが嫌いなのか?

 これからは実力主義だ。と思っていたのだが、若くて実力のある人ほど会社を出ていく、そして実力のない人が子会社で重要なポジションについていく。そして、子会社の実力のある人は、その人の下ですごく忙しそうに働いている。結局親会社が強い。なぜだ?

 サラリーマンとしてはそこそこの給料をもらっている。投資もそこそこ成功している。しかし、普通に結婚して都内に家を借りて子供を育てられるような金額はない。これからもそんなことは無理だろうし、周りを見ても子供を持っている家庭は東京に住んでいない。独身だったり、子供がいない人たちは結構いい場所に住んでいる。もしかして、子育てするには都外のほうがいいのか??と考え調べてみた新宿区の子育て支援制度、都外の主要な地区の支援制度、、、驚愕の結果に、こんなにも新宿区は優遇されているのか。(長くなるのでまたの機会に)少なくとも私には、子育てをするのに都外のほうがよい理由がほとんどないことが分かった。

 会社は、いつまでたっても忙しいし、全然実力主義に見えない。そしてどんなに頑張って働いたって西新宿の高級マンションに住んで家族を養うのは無理だ。高級マンションどころか新宿に住んで養うことすらできない。いったいこれはどうなっているんだ。そんな疑問を持ち始めたとき、その答えを教えてくれたのは先生からの次の言葉でした。
 「君は、日本は平等な社会だと勘違いしていないかい。資本主義社会には、大きな階層があるのだよ。」よくわからない顔をしている私に先生はつづけた「一人のお金を持った人間(資本家)が社長を雇い、その社長が社員を雇うね。だから、資本家>社長>社員の力関係が存在するんだ。」これを聞いたとき僕の疑問は一気に解けました。

 まず、長時間労働ですが投資家が望むのは、短期的な結果です。それを達成するために社長は社員を帰すのではなく訴えられない程度に頑張って働かせたほうが得ですし、危険な言い方ですが部下を上手くこき使う人間が評価されるのです。そして、結局資本を持っている親会社が強いので実力ではなく親会社の人が上に立つのです。そして最後に、お金ですが社員として働いている限りはどんなに忙しくても給料なんてどんぐりの背比べでほとんど変わらないのです。少なくとも都内のきれいなマンションで子育てなんてできないのです。これが現実なのです。こう話すと全くもって当たり前のことですがこんな当たり前のことも私は知りませんでした。
 
 もちろん、仕事自体にやりがいはありますが、頑張って働いても会社はもっと働けと基本思っていて、どんなに頑張っても基本親会社との資本関係はひっくり返せない。さらに、金銭的にも限界がある。これが社員の限界だと知りちょっと悲しくなりました。

仕事で社員が頑張るモチベーションの多くは、「評価されたい。」「給料がほしい。」「安定したい。」「昇進したい。」などがあると思います。昔は、会社に行って頑張っていればある程度評価されましたし、給料も上がりましたし、安定していましたし、昇進もできました。しかし現在は、頑張っただけでは評価されにくくなっているし、給料も昔ほど上がらない、会社はリストラを行うのが常識化したし、昇進するにも上が詰まっている。そして、この状況はどんどん悪くなる一方なのです。

このような状況化で社員として頑張ることはとても大変です。もちろん仕事にやりがいを見出してコミットしていれば別ですがなかなか厳しいです。私は、評価してもらいたくてがむしゃらに頑張っていたのですが、なかなか結果を出せず追い打ちをかけるかのように業績も悪化してしまう。すると何をしてるの?遊んでるいるの?見たいな評価を受けて今まで評価されたく頑張っていたのが水の泡なってしまう。それどころかひどい場合には頑張ることへの支えであった評価を奪われてしまうことで精神的に病んでしまうケースもよく聞きます。でも、この場合、社員に頑張るべき方向を正しく示すことができなかった会社側にも大きな問題があるのです。しかし、残念ながら悪者にされるのは、(日本の場合は特に)社員なのです。なぜなら、資本家>経営者>社員、の順番にヒエラルキーがあり、社員に原因を押し付けて経営者は自分たちの立場を守るのが多いのが現実です。

このような、日本で働いても昔ほど報われない世の中でサラリーマンはどのように上手く生きるか?その解の「資本主義社会」や「お金」について学び「投資」をすることで労働者だけでなく資本家、経営者にもなることだと学ぶことができ今は、労働者として働いた給料を投資し資本家、経営者としてもやっています。そして、驚いたこと資本家、経営者となることで今まで敵だと思っていた彼らのすごさが分かるようになると同時に彼らの大変さも理解できるようになりました。そのため、労働者に彼らが求めることもはっきりとわかるようになり会社での仕事のアウトプットが大きく向上しました。そして、その結果、社内での私自身の評価も大きく向上するというおまけもついてきました。

彼のように労働者側からの視点でしかものを見ないと経営者や資本家は敵に見えます。しかし、実際に彼らは彼らで大きなリスクを背負って会社を経営しているのです。人を一人雇用するだけで年間1000万円程度の支払いを覚悟しなければなりませんし、問題が起きて訴えられれば中小企業であればひとたまりもありません。そんなリスクを抱えながら社会に雇用を生み出すのが資本家や経営者です。彼のように労働者でいるだけでは辛いので資本家を目指すというのもありますが、彼らの気持ちを知ることでより労働者としての高みを目ざす手助けにもなります。21世紀を生きる子供たちには「資本主義社会」についてしっかり学んで社会に旅立っていただきたいと思います。

以前息子が東大院を出たらもっとすごいのかと思っていたと言っていましたが結局は労働者の中のエリートなので未来の経営者候補でしかないのです。本当に資本主義社会で成功を収めるためには資本家、社会に新たな価値を生み出す起業家になることだよと教えました。彼からは、もっと早く教えてほしかったと言われてしまいましたので皆さんには早くから知っていただけたらと思っております。

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